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風に吹かれて豆腐屋ジョニー―実録男前豆腐店ストーリー


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風に吹かれて豆腐屋ジョニー」で有名な男前豆腐店の商品開発秘話が盛りだくさんの本。発想がかなり異端なので、普通のマーケティング本として読むとハズレ感が強いかも。でも、そういった異端の根底には基本中の基本があることが分かり、深い意味で非常に参考になる。この著者だからこそ、このやり方が成功したのであって、違う人がやっても多分成功しないんじゃないかと思う。表面上だけ真似しても絶対ダメなはず。

(「MARC」データベースより)

風に吹かれて豆腐屋ジョニー」や「男前豆腐」は、通常の3倍は手間をかけて作ってます、押忍! 斜陽の豆腐業界に突如、起こった大異変。大ヒット商品の舞台裏を綴る。巻末に「ここでしか読めない」極秘資料を満載。

 

 

 

風に吹かれて豆腐屋ジョニー」や「男前豆腐」など、今まで思いつき商品がたまたま当たったのが始まりかと思っていたが、そうでないことがよく分かる。根底には「安い豆腐に未来はない」というビジョンと「お金を余計に取る分絶対に裏切らない」という開発精神がある。開発途上ではいろいろな壁があったと思うが、このスタンスを貫いた結果が今なのだと思った。

著者の発想は、当たり前のヒット商品よりも異例のヒット商品を目指している。ど真ん中ストレートは絶対に狙わず、外したところでのビッグアーチを狙っている。また、商品企画は商品単品での企画でなく、その商品も含めた世界観全体の企画を大事にしている。だから最近、似たような豆腐が出始めたが、表面上の模倣だけでは負けないんだろう。著者もそういう自信があるからこそ、こんな本を出したんだろう。

ただ、こういう人が社内にいることのマイナス要素もかなりあるんじゃないかと思う。常に豆腐について考えて研究し、必要なら面倒な作業もこなして妥協は許さない。それでいて突拍子のないことを本気で言い出す。こんな人が社内にいると保守派はもちろん、そこそこレベルの革新派ですら引いてしまう。なので、社内の空気は悪くなりそうな気がする。実際、大ヒット商品”ジョニー”は周囲の賛同を得られず、最後は仲間が1人になってしまったとのこと。

なお、同社の転機は「男前豆腐」を「金持ちA様×貧乏B様」で取り上げられたところ。ここから知名度がグンと伸びたようだ。なので運も味方したところはあるんだろう。それから、この「男前豆腐」のネーミングは思い付きではなく、水切りアイディアから「水も滴るいいトーフ」ときて、”男前”に至ったとのこと。この辺は単純になるほど~、と思った。