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zakky's report

ネタバレ上等ブログ

 

私の男


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★★★☆☆
桜庭 一樹
価格
父と娘
読んで驚きました。嫌いな人もいるかもしれないですが、私は共感しました。これほど深い愛憎を生きる人間がこの世にどれだけいるか。どんなに苦しくても悲しくても浮かばれなくても、それだけで生まれてきた価値が...
あまなつShopあまなつで見る同じレイアウトで作成
主人公の腐野花と養父淳悟の背徳に満ちた半生の物語。タイトルの”私の男”とは淳悟のことなのだが、この男同様に何だか捉えどころのないストーリーだった。何かどんよりとしたジメーっとした何とも言えない陰鬱さばかりが残る作品。うーん、直木賞作品かぁ。。。 全体は章を重ねるごとに過去に遡る形式になっている。なので、最初の章で物語の結末は見えてしまう。あれ?最初の章の年月が2008年6月ってなってるぞ。えっと今まさに2008年6月なんだけど、この作品の発表ってもっと前だから、未来の年月に設定した意図って何かあるのかな? ちなみに最初に物語の結末は見えてしまっているが、曖昧な書き方でうまく謎を残しているので先(というか過去)が気になってページが進む。ただ、結局は中途半端に謎が残ったまま終わってる感じもしないでもない。 この遡り形式は微妙に違うけど映画『メメント』を思い出した。 で、結局のところ、最後まで淡々と過去に遡っていっただけで、そこに決定的な何かがあるわけでもなく、筆者の意図が分からないまま終わってしまった感じ。なんか消化不良。。。

(オンライン書店ビーケーワンより) 【直木賞(第138回)】優雅だが、どこかうらぶれた男。一見、おとなしそうな若い女。アパートの押入れから漂う、罪の異臭。家族の愛とはなにか。この世の裂け目に堕ちた父娘の過去を圧倒的な筆致で抉りだす。『別册文藝春秋』連載を単行本化。

まずは第1章、花が美郎と結婚する話から始まる。何故育ちが良さげな美郎が暗い陰鬱とした生活を送ってきた花と結婚することになったのかが解せない。また結婚後に淳悟はどうなったのかも気になるところ。本当に死んだとは思えない。 第2章では美郎と花の出会いが明らかになる。美郎が花の自宅付近で見た怪しげな男の正体は? また、その男が発した「"それ"は隠れて暮らしている。」の意味は? また謎が残った。 第3章では第二の殺人が起きる。そして、花の自宅付近で美郎が見た男の正体とその男の言葉の意味が明らかになる。そして花の隠された過去も。キタでは何が起きたのか? また謎が。。。こればっかり。。。 第4章はこの作品の肝だ。ここで花と淳悟の人生を狂わせた出来事の詳細が明らかになる。この出来事が起きるまでは花も淳悟も普通の生活を送っていた。これまでも何度か花が口にしてきた「骨になっても淳悟と離れない」といった話の意味も分かった。つーか、えっと親子でした。もう尋常じゃない絆で結ばれている二人。それにしても大塩のじいさんが不憫だ。。。 第5章、第6章ではさらに遡る。ここからは花と淳悟の背徳の関係の核心に迫る。ただ、概ね予想通りの内容で、淳悟が花の中に母親を見ていたというところ以外は、新たな発見はなかった。つーか、「おかあ、さぁん」には鳥肌が立った。キモイ。。。小町が淳悟を諦めて東京に出たのもうなずける。 というわけで、よく分からんまま終わってしまった。最後の一文、「この手を、わたしは、ずっと離さないだろう。」ってのも結果が矛盾してるし。やはり、第1章の後、第0章が欲しいなぁ。