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ネタバレ上等ブログ

 

その時までサヨナラ


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本屋で見かけてずーっと気になってた本。なかなか読む機会がなく、やっと読めた。。。 山田悠介といえば、あの『リアル鬼ごっこ』の衝撃デビューで有名な作家。 これまで同氏の作品に触れる機会がなかったが、今回読んでみて思ったのは、題材が重いのに作品全体がどこか軽い感じ、というよく分からない感想。よく分からないが、ウェット&ドライというか、相反する二つが合わさった奇妙さがある。 冒頭から中盤は重く、終盤に向けて重くなったかと思いきや、最後に軽く締めるって感じだ。

その時までサヨナラ
その時までサヨナラ
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山田 悠介 Yusuke Yamada
文芸社
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(オンライン書店ビーケーワンより) 旅先で妻子が遭遇した列車事故。仕事のことしか頭にない悟は、遺された息子を義理の両親に引き取らせるつもりだった。ところが、妻の親友が現われたことから、事態は思いもかけない展開を見せはじめ…。

 主人公は大手出版社に勤める森悟。自ら発掘した作家が大当たりし、社内でも一目置かれる存在だ。しかし仕事のために家庭を犠牲してきたため、妻・亜紀に愛想を尽かされ、4歳になる息子の裕太を連れて実家に帰られてしまう。そんな家庭崩壊危機でも愛人を自宅を連れ込むとんでも野郎だ。

 実際、悟は離婚することに何の躊躇もないワケだが、そんな中、亜紀が地震による鉄道事故に巻き込まれて死んでしまう。

 息子の裕太が無事だったのが、せめてもの救いか。。。いや、どうやらそうじゃないらしい。これまで全く家庭に目を向けてこなかった悟にとって、裕太はどう扱っていいのか分からない存在。亜紀の両親が引き取りたがってるのをいいことに、そのまま押し付けようと考える始末。

 そんなある日、死んだ亜紀の親友・宮前晴子が悟の家にやってきて、悟に家事や育児を教えると言い出す。元々、家事や育児なんかやらずに裕太も義父母に預けるつもりだった悟は、晴子を邪険に扱う。まぁ、客観的に見ても晴子のあまりに一方的で押し売り的な態度はちょっと異常だったが、、、 ところが、晴子の奇妙なオーラが伝わったのか、、、悟は徐々に晴子を受け入れ、家事や育児をこなすようになっていく。元々仕事も人一倍こなしてきた悟なので、やる気になれば飲み込みは早そうだ。

 そんなこんなで上手く軌道に乗り始めた新生活だったが、どうも晴子が怪しすぎる。で、悟がいろいろ調べた結果、亜紀の友人の宮前晴子は別にいることが分かる。じゃあ、宮前晴子と名乗るこの謎のおばさんは一体、、、 まぁ、途中でだいたい分かっちゃうんだけど、霊能者に身体を借りた亜紀が晴子の正体。死ぬ直前に偶然知り合った有名霊能者の力と身体を借りて、悟の元にやってきたのだった。

 そんなことも知らずに悟は晴子に冷たい態度を取ってしまう。。。というか当たり前といえば当たり前。宮前晴子の名を語る怪しいおばさんだもんな。

 その後、亜紀は決して悟との離婚は考えていたワケじゃなく、何とか夫婦仲を元に戻そうと有名なお寺を訪ねる最中に事故に会ったことなど、ちょっと泣かせる事実が判明。そして、最後は二人の思い出の場所で再会。晴子いや亜紀は最後に事実を話し、悟に別れを告げる。この辺はありがちだけどマジで泣ける設定。。。

 で、この身体を貸してくれた霊能者はというと、その間行方不明扱いになっており、まぁちょっとお人好しな霊能者だなぁと、、、 もうこの際だから、霊能者に身体を返さないってのはどうかと思ってしまった。

 全体的にはサラッと読めてそれなりに楽しめたけど、若干ストーリーの流れに無理があったのと、腑に落ちない点が残ったのが残念。特に冒頭の作家が最後まで悟に会わなかったのがちょっと不自然かと。確かに発表前の作品を落とすなんて言語道断ではあるけど、弁明の機会すら与えないというのは、これまでの悟との関係を考えるとちょっと不自然な感じがした。自分は作家じゃないから分からないんだけど、、、まぁ、要するにこれが著者の考え方なのかな。自分を育ててくれた恩人であっても、作品落としたら即シャットアウト!ってことかな。 過去にやられたことがあるとか??? まぁ、とりあえず、この人の作品は賛否両論あるみたいだけど、他のも機会があれば読んでみたいと思う。

ニホンブンレツ
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