ザキレポ

ネタバレ上等ブログ

涼宮ハルヒの憂鬱

 つ、ついに、、、ライトノベルに手を出してしまった。渋谷のブックオフでライトノベル150円均一セールなんてやってたもんだからつい、、、(汗) 今までも目にする機会はあったんだけど、萌え系=くだらん、けしからん、って感じで避けてた。が、ちょっと立ち読みしてみたらこりゃスゴイ。すぐハマった。つーか、基本的には学園ドタバタモノって感じなんだけど、随所に妙に哲学的な話が出てきて、『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー [DVD]』を思い出させる。。。

 内容はまぁ、、、なんだろう? とにかく涼宮ハルヒというちょっと変わった女子高生が好き勝手やって、それに振り回される仲間たちの面白おかしい学園生活を綴った学園SFモノって感じか? とにかく無茶苦茶な設定なのにかなり計算しつくされていて、無理がありそうで無理がない。いや、あるか。でも、とにかくスゴイ面白い。調べたら既刊9冊、まだ続いているそうだ。というか、9冊目の『涼宮ハルヒの分裂』以降、3年ほど出てなくてちょっとした騒ぎになってる模様。よく分からんが自分が9冊読み終わる前に出てくれるのを祈る。

 

涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)
谷川 流
角川書店
売り上げランキング: 70,946

 

 

(「BOOK」データベースより) 「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上」。入学早々、ぶっ飛んだ挨拶をかましてくれた涼宮ハルヒ。そんなSF小説じゃあるまいし…と誰でも思うよな。俺も思ったよ。だけどハルヒは心の底から真剣だったんだ。それに気づいたときには俺の日常は、もうすでに超常になっていた―。第8回スニーカー大賞大賞受賞作。

 

 

とりあえず、軽く登場人物の覚え書きを。。。

 

涼宮ハルヒ

 言わずと知れた本作品のスーパーヒロイン。ツンデレ姫。SOS団(世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団)を発足させ団長に就任。本人は気づいていないが世の中を自分の意のままに変える能力を持っているらしい。その証拠に彼女が望んだ宇宙人、未来人、超能力者が次々とSOS団に集結している。ただし、異世界人だけは来てないのが気になるといえば気になる。

 

キョン

 本作品の主人公、なのかな??? 本編は彼の一人称過去形の語りで綴られている。本名は明かされず、キョンという名前をもじったあだ名で呼ばれている。ハルヒに選ばれた人間らしい。もしかして異世界人なのかも。ハルヒのツンデレに翻弄され、いつも愚痴をこぼしてはいるが、実際はそれほど悪い気はしてないようだ。

 

朝比奈みくる

 SOS団のマスコット的キャラ。ハルヒ曰くいわゆる一つの萌え要素。可愛くて小柄で胸が大きいという理由でハルヒにスカウト(というか拉致)されSOS団に入団。ハルヒに言われて(というか、自ら望んで?)部室ではメイドのコスプレをしている。実は涼宮ハルヒの能力を監視するために未来からやってきた未来人。

 

長門有希

 銀河を統括する情報統合思念体によって造られた対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース。要するにハルヒが望むところの宇宙人。文芸部員として文芸部室にいたが、その部室がSOS団に占拠されたのに伴い、そのままSOS団に合流した。が、それも長門の計算によるものだと思われる。情報統合思念体が注目する涼宮ハルヒを監察している。最初その設定を知るまでは、ただの暗い女の子なのかと思ったが宇宙人だから感情表現が乏しいってことらしい。よく分からんが。

 

 

古泉一樹

 ハルヒが望んだ謎の転校生としてやってきて、SOS団に入団する。が、それだけでなく、実はハルヒが望むところの超能力者でもあり、ハルヒの鬱憤がたまると現れる閉鎖空間で神人を静める能力を持つ。いつも爽やかに難しいことを喋っているが、正直キャラ設定がよく分からなかった。

 

 と、こんな感じだろうか。以上5人がSOS団のメンバー。その他の登場人物としては、ハルヒと同じ中学だった谷口、キョンと同じ中学だった国木田、優等生だと思ったら実は長門と同じ宇宙人だった朝倉、、、くらいか。

 それにしても女の子3人の設定が絶妙すぎる。とにかくギャップ萌えをふんだんに使いまくっている。まずはハルヒのツンデレ。どっちかというとツンに寄ってる、というかはっきりしたデレは出てこないんだけど、随所に見え隠れするデレが絶妙。ツンデレはツンとデレが同じ強さじゃダメってのがよく分かった。

 次にみくる。ハルヒに拉致されての登場シーンからして素晴らしい。初対面のキョンに「それからあたしのことでしたら、どうぞ、みくるちゃんとお呼び下さい」とは、、、ありえん。。。 さらにすごいのが彼女は他のメンバーより年上という設定。このギャップ萌えはなかなかスゴイ。

 最後に長門有希。最初は暗い女の子かと思いきや、宇宙人で感情表現が乏しいだけだった。ところが、最後の方で少しだがキョンに対して自己表現をするシーンがあり、このギャップ萌えが見事だった。パソコンのモニタ越しに打った「わたしという個体もあなたには戻ってきて欲しいと感じている」「また図書館に」というメッセージはかなり衝撃だった。

 というわけで、萌えについてはそろそろ終わりにして、いくつか気になったことを書き残しておこう。

 古泉が人間理論について話した時の内容がちょっと気になった。「なぜ宇宙は、こうも人類の生存に適した形で創造されたのか。重力定数がわずかでも小さいか大きいかしていたなら、宇宙がこのような世界になることはなかったでしょう。あるいはプランク定数が、あるいは粒子の重力比が、まさに人間にとってうってつけとしか言いようがない値をとっているゆえに世界があり、人類もある。不思議なことだとは思いませんが?」と言っているが、そういえば昔この手の話は聞いたことがある。でも、何かこれって逆じゃないのかな、と思ったり。要するに宇宙が人類に適した形で創造されたから今のような人類がいるのであって、違う形で宇宙が創造されていれば、そっちではその宇宙に適した知的生命体が生まれ、そいつらも今の人類と同じように「なぜ宇宙はこうも我々に適した形で創造されたのか」と考えるんじゃないかと。。。

 ん?これって巡り巡って人間原理の説明になってしまうのか?

 個人的に人間理論は納得しかねるのだが、、、 それから未来人みくるの時間平面の話もちょっと引っかかった。

 「時間というものは連続性のある流れのようなものでなく、その時間ごとに区切られた一つの平面を重ねたものなんです」

 「時間と時間との間には断絶があるの。それは限りになくゼロに近い断絶だけど。だから時間と時間には本質的に連続性がない」

 いやいやいや、それはおかしいだろ〜。時間と時間に連続性がなければ、情報が引き継がれないワケで、それだと因果律が成立しなくなる、、、と思ったんだが、次の言葉でやっと理解した。

 「時間は連続してないから、仮にわたしがこの時代で歴史を改変しようとしても、未来にそれは反映されません。この時間平面上のことだけで終わってしまう。何百ページもあるパラパラ漫画の一部に余計な落書きをしても、ストーリーは変わらないでしょう?」

 なるほど、時間平面と時間平面は断絶しているけど、時間平面上での時間は連続しているってことなのか? そう理解することにしよう。まぁ、この考えって、『ドラえもん』や『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のような比較的身近で分かりやすい時間概念と違った考えなので、やっぱりちょっと違和感があるんだけど。

 以上の2点は今後のストーリー展開にも関連しそうなので、ちょっと注意しておきたい。

 あとはもう一つ、古泉が気になることを言っていた。ハルヒがSOS団を作ったのはキョンがそそのかしたからだって言った後に、「まあ、それだけが理由ではないのですが」とひとこと添えている。ん???キョン以外に理由があるのか??? ちょっと気になる。しかもこのセリフの後、古泉も意味深に口を閉ざしているから、何かあるのは間違いないんだけど、ちょっと分からなかった。これは続刊で明らかになるところなのか??? それとも自分の読み落としなのか??? というわけでいろいろ疑問や矛盾もはらみつつ、次巻以降が非常に楽しみになってきた。早くブックオフにいかねば。。。

 そういえば、最後の閉鎖空間の出来事だけど、キョンはいつの時点で現実に起きたこと、夢ではなかったと理解したんだろうか? 登校してきてハルヒのポニーテールを見たときかな? それともプロローグでの古泉、長門、みくると話した時なのかな? まぁ、いつでもいいんだが、、、ハルヒは夢だと思ってるみたいだし。