ザキレポ

ネタバレ上等ブログ

小説

特命

本屋で見かけて気になっていた本。警察小説にハマっている自分の琴線に触れたんだけど、ちょっと期待ハズレ。。。 とにかく難しいのと、主人公が報われず、何か最後は巨大な闇に包まれ、うやむやにされてしまった感じ。主人公だけでなく、ここまでがんばって…

震度0

『半落ち』、『クライマーズ・ハイ』と並ぶ、横山秀夫氏の超有名作品。 地方警察幹部の警察庁キャリアと地元ノンキャリアの暗闘を描いた警察小説。 単なるキャリア対ノンキャリという構図ではなく、キャリア同士、ノンキャリ同士も気を許さず、要するに幹部…

鴨川ホルモー

「ホルモー」という何とも言えない響きだけがずっと気にはなっていたんだけど、不思議と読む機会もなかったし、読む気にもならなかった。が、うーん、よく分からないが結局読んじゃった。これも「ホルモー」のお導きか。。。 予備知識ゼロで読めたのが良かっ…

切羽へ

★★★★☆ 切羽へ価格美しい作品二十歳そこらのガキが読んでも深く味わえない小説が直木賞を受賞して、喜ばしいことです。団塊の世代が大量にリタイアして、よき読者になることを期待すれば、この傾向がしばらく続いて欲しいと思います。 淡い色... 第139回直木…

陰日向に咲く

★★★★☆ 陰日向に咲く劇団ひとり価格爆笑問題太田光も大絶賛短編オムニバス形式で、それぞれの話がところどころリンクしている構成。笑いあり、涙あり、1つ1つの話にちゃんとオチもある。演出過剰でクサすぎる場面が多々あり、それをどうとらえるかで評価が変…

クライマーズ・ハイ

1985年に起きた御巣鷹山の日航機墜落事故を追った記者達の物語。単独航空機としては世界最大となる事故を目の当たりにした地元新聞社の混乱ぶりは凄まじい。特にNHKニュース速報、続けて共同通信ニュースが入った時の描写は何とも言えない臨場感。鳥…

殺戮にいたる病

★★★★★ 殺戮にいたる病 (講談社文庫)我孫子 武丸価格アッと お ど ろ くそれにしても我孫子さん。器用な人だわwこの時系列バラバラの使いかたは巧いとしかいいようがない。まず9割の人は騙されるだろう。ただ難点をあげるとすれば、性描写が生々しいので途中…

サクリファイス

★★★★☆ サクリファイス近藤 史恵価格ヨーロッパの青空と乾いた空気が似合う,カラっとした作品3000m走で高校総体を獲りながら,勝利の期待を背負って走ることを嫌って自転車に転向した白石誓。この駆け出しのプロロードマンは,エースのために風を受け,時に…

悪果

★★★★☆ 悪果黒川 博行価格関西アウトロー黒川博行はもっと評価されていい作家だと思う。この作品は近年にないピカレスク小説。リアリティはそこいらのノンフィクションを蹴散らし、読者の頭の中で人物が動き回る。警察官がイイ人ばかりじゃないことは皆が... …

鹿男あをによし

★★★★☆ 鹿男あをによし万城目 学価格ロマンティストは計画家。前処女作『鴨川ホルモー』と同じで主人公の顔が浮かびにくい。今回は名前すらない。そして心情もあまり描かれていない。この点がスバラシイ。心情は読者自身があれこれと想いをめぐらせればいいの…

インシテミル

★★★★☆ インシテミル米澤 穂信価格閉鎖空間の疑心暗鬼 設定が少々強引だが、限定された条件で推理する楽しさを味わえる。心理実験めいた殺人ゲームだから、論理と謎解きが本作品のキモとなる。 中程まで読んで、はじめの、いわくありげな「モニターは…」の記…

警官の血 下巻

★★★★★ 警官の血 下巻佐々木 譲価格上巻がしっかりとした伏線になった。 上下巻に渡る佐々木氏の大作「警官の血」であるが、上巻がしっかりとした伏線を引いているので、下巻がしっかりと重厚なドラマとして生きてくる。 欲をいえば、さらにストーリーを先に…

警官の血 上巻

★★★★☆ 警官の血 上巻佐々木 譲価格内容が濃い!!内容がとても濃い作品です。警察官としての三世代の物語に終わらず、日本の社会、犯罪の歴史を交え、個人と組織の葛藤、そして祖父、父親死亡の謎、ラストの爽快感、一気読みの充実度120%。字数は、あまり多…

カカオ80%の夏

★★★☆☆ カカオ80%の夏 (ミステリーYA!)永井 するみ価格すっきり凪は高校2年生。クラスメートの雪絵に付き添って彼女の洋服を買いに行く。数日後、その雪絵が書置きを残して行方不明になる。凪は雪絵を探すが、その背後にあるものは・・・。いやぁ?爽快でした…

葉桜の季節に君を想うということ

★★★☆☆ 葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫 う 20-1)歌野 晶午価格葉桜の季節にハードボイルドなイントロダクションから罠にはまります。トリッキーではないのですがやられた感のあるエピソードが全てネタバレを含みます。ただ作品の質と読みたかった…

半落ち

なかなか考えさせられるテーマだった。県警と検察の確執、現職警官の犯罪、マスコミの報道姿勢、骨髄バンクのドナー制度、アルツハイマー病などなど。ただ残念なのは、2時間弱の映画にまとめるにはちょっと押し込み過ぎ。かなりの消化不良。原作ならもっと…

ハサミ男

ハサミ男 (講談社文庫) 殊能 将之 価格 巧妙な罠&二重のどんでん返し ミステリー小説といえば、専ら海外の作品しか読んできませんでしたが、この『ハサミ男』は読み応えがあり、とても面白かったです。 読者を巧みにミスリードしていく構成の妙、そしてラス…

イニシエーション・ラブ

イニシエーション・ラブ (文春文庫) posted with あまなつ on 2011.06.06 文藝春秋(2007-04)売り上げランキング: 3087 Amazon.co.jp で詳細を見る これはスゴイ。まんまと騙された。。。この類の小説は何度か読んだけど、ここまで鮮やかで衝撃を受けたのは初…

クー/鏡面のクー

クー 竹本 健治 価格 凄い・・武本さんって言うと、類子×牧場シリーズが印象深かったりするのですけど、コレは打って変わって、SFバイオレンスです・・。おまけに凄まじい凌辱の嵐。なまじフランス書院の官能小説など及びもしないほどの筆力... 正直、何か…

夜のピクニック

夜のピクニック (新潮文庫) 恩田 陸 価格 恐るべしピクニックタイトルからまさかこんなにヘビーな学校行事の話とは思わなかった。ピクニックではない。競歩会という感じ。歩行祭の描写があまりにもリアルですが、著者はこんな体験を高校生活で送ったのかな?…

手紙

手紙 (文春文庫) 東野 圭吾 価格 最高の書!本を読んではじめて泣いた。文句なく素晴らしい傑作!!!最近流行りの、ただ泣かせるだけの、安直なストーリーなんかじゃなく、日常にひそむ様々な問題を深く考えさせられる、現代文学の最高傑作といっていい作品…

独白するユニバーサル横メルカトル

ついに読んだ。。。グロさ見たさに読んだんだけど、うーん、噂どおりのグロさ。最初の方はそんなでもないかなぁ、なんて思ったけど読み進むとやっぱり凄かった。全部で8本の作品からなる短編集だけど、先に進むほどグロさ倍増という感じ。 (「MARC」データ…

TUGUMI

美丘を読んでこの作品を思い出し、18年ぶりに読み返してみた。つぐみの激しい性格とは裏腹に情緒的で穏やかな気分になる作品。 (「BOOK」データベースより) 病弱で生意気な美少女つぐみ。彼女と育った海辺の小さな町へ帰省した夏、まだ淡い夜のはじまりに…

いちご同盟

美丘を読んだばかりだったので、ヒロイン難病モノというところに目がついて読んでみた。が、なんとも捉えようのないストーリー。。。15歳の少年が自分の将来とか愛、友情そして命なんかを真剣に考え、悩みながらも生きていく、そんな儚く拙く危ういストーリ…

県庁の星

県庁エリート公務員が民間スーパーに研修で派遣され、スーパーを、そして自らを改革していくサクセスストーリー。 (「MARC」データベースより) 小学校の時からずっと成績優秀、品行方正。役人根性全開の県庁のエリートが、田舎のスーパーにやって来た。手…

俺が近所の公園でリフティングしていたら

俺が近所の公園でリフティングしていたら posted with あまなつ on 2011.01.24 小学館(2006-03)売り上げランキング: 268101 Amazon.co.jp で詳細を見る 無名公立高校のサッカープレイヤーがある人との出会いをきっかけに登り詰めていくサクセスストーリー。 …