ザキレポ

ネタバレ上等ブログ

プルーフ・オブ・マイ・ライフ

またまた数学関連映画。一応、リーマン予想の証明を巡る話みたいなんだけど、アカデミックな話はあまり出ない。アラン・コンヌの非可換幾何学が出てきたあたりは、何か『素数の音楽』を思い出したりもしたけど、他は数学関連のネタはあまり出なかった。

(「Oricon」データベースより)

デヴィッド・オーバーンのピュリッツァー賞を受賞した戯曲を映画化した作品。深く傷つき苦しむ一人の女性の魂の再生の物語。

 

 

 

なので、数学に興味ない人でも、というか興味ない人の方がすんなり見られる映画なのかも。

天才数学者ロバートを父に持ち、その頭脳を受け継いだ娘キャサリンの物語。精神を病んで他界した父同様、自分にもいつしか精神病が発症し、父と同じ運命をたどるのではないかとビクビクしながら暮らしているキャサリン。ロバートの教え子ハルがちょっかいを出して恋人同士になったりして、いろいろ話が進むんだが、何かキャサリンはいつも怒ってる。怒鳴ってる。。。ヒステリー女。何で怒ってるのかもよく分からんくらい怒りまくり。

そういえば、グウィネス・パルトロウって『愛しのローズマリー』で初めて知って、その時は絶世の美女とまで思ったんだけど、この作品では何か普通。もちろん普通なりに美人なんだけど、普通にヒステリックな美人って感じ。

で、物語はいろいろと進み、なんとキャサリンリーマン予想の証明が書かれたノートを出す。当初は父ロバートの威厳を保つために父が証明したと言っていたのだが、後に撤回、自分が証明したのだと打ち明ける。しかし、死んだ人には何も言えないから、言ったもん勝ちか?って感じで周囲から非難されるキャサリン。そうやって周囲からも責められていくうちに、キャサリン自身ももうどっちが証明したのかよく分からなくなってしまい、ついには父が証明したんだと泣き叫んでしまう。

ところがハルがいろいろ調べていくうちに、やはりロバートではなくキャサリンが証明した証拠が出てくる。それが前述の非可換幾何学。この非可換幾何学は比較的最近の数学分野なので、これを使って証明しているということは、年老いたロバートじゃなく、若いキャサリンのはずだという。

そんなこんなで、ようやくキャサリンの主張が通り、父親の呪縛からも逃れ、平穏な生活を取り戻す。まぁ、人生の証明(プルーフ・オブ・マイ・ライフ)ってことなんだろうけど、原題は「プルーフ」なんだよね。これを邦題で「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」とそれっぽくしちゃってることがあちこちで非難されてるが、確かに原題のままでいい気がした。

全体的に空気が重いし、ヒステリー状態のグウィネス・パルトロウを見続けるの苦痛だった。