★★★☆☆
安藤 健二 価格 電車男の真実著者が 電車男に関する長い過去ログをすべて読んだ努力には感心しました。確かに個人的な意見が含まれていないと言っては嘘になりますが、実際の 電車男の行動や心のうちを論じているのはおもしろいと思います。電車... | |
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デビュー作『
封印作品の謎―ウルトラセブンからブラック・ジャックまで』の取材姿勢がすばらしかったので、あの『
電車男』をどういう形で処理しているのか興味深かったが、ちょっと期待し過ぎたかも。
「中の人」による編集の妙とそこから見え隠れする
電車男の別の人格、そういったところを追っているが、所詮は匿名掲示板のカキコミなんだし、何もそんなに真剣に突っ込まなくても、と思ってしまった。
結局、著者は何がしたかったのか分からなかった。。。あ、単行本『
電車男』と同時並行で読むと、また違った楽しみ方ができるかもしれないとは思った。
(「BOOK」データベースより)
ニセ電車男、毒舌ムーミン、不治の病の男、そして…セックス。ベストセラー『電車男』には、実際の掲示板での膨大なやり取りの、たった6.4%しか収録されていなかった!「残り93%の物語」の叫び。
『ネット発の純愛物語』としてベストセラーとなった単行本『
電車男』は、
2ちゃんねるに書き込まれた全ログのうちのたった6.4%しか掲載されていないという。まあ
2ちゃんねる特有の見るに堪えない書き込みなんかは削除すべきだし、あのテの出版物としての制限文字数もあるだろうから、別に6.4%という数字自体に驚きはなかった。
著者によれば、この削減に編集の妙があるとのこと。確かに恣意的な編集かもしれないが、そもそも刊行物なんてそんなもんだろう。まぁ、封印モノの名ライターには許しがたいことだったのかな?
まあ、著者の主張にもなるほどと思う箇所も多々あった。
電車男の話と言えば、女性との交際経験が全くないオタク男が、ネット住人からのアドバイスを受けて、ついには憧れの女性と交際するに至る、という微笑ましい美談というのが通常の見方だ。
だが、氏の調査によれば、
電車男は自分の都合のいいレスにしか反応しておらず、都合の悪いレスは無視しているという。つまり、そこには相談やアドバイスは存在せず、
電車男の巧みな誘導によるものなのだという。しかも、「中の人」による
まとめサイトや単行本では、こうした都合の悪いレスをそぎ落としているため、こうした事実が隠されてしまっているという。
そして一番大きな隠蔽は、単行本でのエンディング後の話で、著者の言うところの「封印エピローグ」だ。ここでは住人の必死の説得を無視して、
エルメスから求められたセックスについて書き込もうとする
電車男がいた。まあ、結局はセックス直前までの描写で終わり、一方的に立ち去ってしまうのだが。。。
こんな感じで、世間一般に語られている『
電車男』の別の一面を垣間見るのにはいいかもしれない。確かにトリップ漏れ事件なんかは怪しすぎで、自作自演の匂いがプンプンする。まあ、
2ちゃんねる発のストーリーってことで、そういった可能性も含め、全てを楽しめばいいんじゃないかと思う。
何となく、
2ちゃんねる管理人ひろゆき氏の「嘘を嘘と見抜けないと…」という発言を思い出してしまった。
渡辺 航 価格 一番毒を抜いた『電車男』数多く出ている 電車男コミックスの中では一番『萌え』られる絵だと思います。過激な表現もなく、「子供にも薦められる」 電車男だと思います。でもそれがゆえに 2chの持つ毒気の表現が薄くなってしまっているよう... | |
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