ザキレポ

ネタバレ上等ブログ

キサラギ

★★★★★
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異色の名作
 なかなかおもしろい設定で、しかも脚本もよくできていると思います。ここで展開を書いてしまうとネタバレになってしまいますので書けませんが、とにかく意外性、良い意味での裏切りが満載です。まさに異色の名作...
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うん、噂どおりなかなか面白った。 自殺したアイドルの1周期にネットで知り合った男5人が集まり、自殺の真相を突き止めていく、という話なんだけど、緻密に計算しつくされた伏線と衝撃のラスト、そして随所に散りばめられた笑いもなかなかで、それらがうまく融合している。 伏線の張り方もうまく、しかも分かりやすい。真相もちょっと笑えて、ちょっと泣けるという絶妙のバランス感覚。なかなか見事でした。 最初の30分が淡々とした感じで若干退屈だったかな。長いコントを見ている感じ。でも、その後は徐々に真相が見えてきて、後半は一気に加速。そして衝撃のラストへのつなげ方は見事としか言いようがない。 あ、最後はちょっと余計だったかな。もったいないなぁ。。。終わりよければ、、、というが、これはその逆だなぁ。

(シネマトゥデイより) 売れないグラビアアイドル如月ミキが自殺して1年、彼女のファンサイトの常連である5人の男が追悼会に集まる。家元(小栗旬)、オダ・ユージ(ユースケ・サンタマリア)、スネーク(小出恵介)ら5人は、思い出話で大いに盛り上がるはずだったが、「彼女は殺された」という言葉を引き金に、事態は思わぬ展開を見せ始め……。

謎の焼身自殺を遂げたアイドル如月ミキの1周期追悼会。家元(小栗旬)の呼びかけで、安男(塚地武雅)、スネーク(小出恵介)、オダ・ユージ(ユースケ・サンタマリア)、イチゴ娘。(香川照之)が集まった。皆、ネットで知り合った同士で、この日が初対面だ。 最初は家元のパーフェクトコレクションと題した雑誌や新聞の切り抜きなんかをネタに、オタク的に普通に盛り上がっていた5人、いや安男は自分の焼いたアップルパイに当たってトイレにこもっていたので4人か、、、というわけで、まぁ普通に盛り上がっていた4人。メジャーデビュー前の切り抜きや、家元がファンレターの返事にもらったミキ直筆の手紙など、秘蔵コレクションで楽しんでいた。ミキからの手紙には、家元の手紙にいつも励まされていて、家元からの手紙は命より大事な宝物です、なんて書いてあったり。。。 そんな感じでオタクたちの他愛のない話だったが、話の方向はいつしかミキの自殺に関するものへと変わっていった。 以下、ネタバレ注意。 オダがあれは自殺じゃなく他殺だ、といった話をしたことで事態は急転。何とオダの正体は、ミキのマネージャ、デブッチャだった。あ、デブッチャってのは、デブで茶髪だったからつけられたニックネームだが、ミキの死により体重が激減したため、この日はデブッチャ改めヤセッチャと言われたりしていた。 で、そのオダによればミキは自殺直前にストーカー被害にあっていたらしく、そいつがミキ殺害の犯人に違いないということに。警視庁資料室に勤務する警察官の家元は、如月ミキに関する全ての警察資料に目を通しているはずだが、ストーカー被害の情報はないと反論。つーか、職権乱用じぇねーか。。。しかし、オダによれば、マネージャである自分も同行して確かに被害を訴えたが警察は動かなかった。その結果、ミキの死の責任逃れのために自殺で片付けられたのだと。父が警視総監でもあり、警察は正義だと信じていた家元はショックを受ける。つーか、家元はミキのためならプチ犯罪はしてるけど、、、 そして浮上したのがイチゴ娘だ。彼は普通の人には知りえないミキに関する情報、アルマキャンドルを炊いて寝ていることやラッキーチャッピーというキャラクター製品を愛用していることをネット掲示板に書いていたからだ。これはミキの部屋に侵入した者でなければ書けない内容だ。3人の追及に部屋への侵入を自白したイチゴ娘だったが、ミキが死んだ時間帯は留置場に入っていたという決定的なアリバイがありシロとなる。それに後に分かることだが、イチゴ娘はミキが4歳の時に離婚したミキの実の父親だった。なので、ストーカー行為は、彼の主張通り本当に見守っていただけなのかもしれない。やりすぎだけど。。。 しかしイチゴ娘の証言で別の可能性が浮上する。ミキが死ぬ数日前、例によってミキの部屋をストーキング、いや、見守っていた時にモヒカン青年が出入りするところを目撃したという。このモヒカン男は何とスネークだった。彼はミキのお気に入りの雑貨屋の店員で、この日はミキが探していたラッキーチャッピーのボトルセットを届けに来ていただけだった。イチゴ娘はモヒカンに抱きついていたと証言したが、実はこのラッキーチャッピーに抱きついていただけだと判明。さらにモヒカンスネークは、ミキの部屋に上がって食器用洗剤やサラダ油などのボトル詰め替え作業をしてあげたという。その後、地震が発生し、雑貨屋の陳列修復作業に駆り出されていたこともあり、スネークもシロだ。 この辺りから安男が復活。ここで驚愕的な事実が発覚する。オダが話していたミキの幼馴染みで初恋の相手、さらには結婚の約束までしちゃっているというジョニー・デップ似のヤックンが安男だったのだ。ミキいわく、右斜め後ろ45度の角度から見たらジョニデらしい。。。そもそもジョニー・デップをこの角度で見たことが無い、と言わしめる絶妙な角度なんだけど。。。 ミキに関しては一番知識があると自身を持っていた家元だったが、自分以外はミキと何かしらの直接のつながりを持っていることを知り、自分なんかただファンレターを出しまくっているだけで、みんなからすれば虫けら同然だと凹む。いや、客観的に見たら一番まともなんだけど、、、ミキから返事ももらえてるし十分すごいんだけど。 そんな感じで全ての情報があらかた出つくし、もう一度検討することになる。毎日のようにミキと電話で話していたという安男。ミキが死んだ日も電話で話しており、その時にミキの部屋でゴキブリが出たという。ちょっと前にモヒカンスネークがボトル詰め作業をしていた時に出てきて取り逃がしたゴキブリだ。安男はミキがゴキブリスプレーを切らしていたので、ママレモンでゴキブリを殺せることを教える。ゴキブリスプレーが切れていた理由やママレモンじゃなく実はファミリーピュアだという話も絶妙だがここでは割愛。と、その時、オダから仕事の確認のキャッチホンが入り、安男は電話を切った。 オダのキャッチホンは10時35分。オダの留守電にミキが遺言を遺したのが10時55分。安男は電話越しのミキは自殺するような雰囲気ではなかったと話しており、5人はたった20分で自殺したことを改めて不審に思う。ヘアヌード写真集の話が進んでいたミキは、オダの電話で現実に引き戻されて、自殺に踏み切ったとも考えられたが、イチゴ娘が分かれた元妻、ミキの母親から聞いた情報によれば、ミキ自身は見知らぬ父に自分を見せるためにヘアヌード写真集の話にやる気まんまんだったことが判明。 以下、マジでネタバレ注意! さあ、もう一度再整理だ。ミキは安男の指示に従って、ゴキブリ退治のためにママレモンならぬファミリーピュアを部屋中に撒いていた。その後、オダの留守電に「私もう疲れた。いろいろありがとう。じゃあね。」といった内容の遺言が。。。 ん?これ、、、遺言なのか??? 安男によれば、ミキは電話を切る際、もう一回連絡すると言っていたらしい。オダによれば、このメッセージの言葉使いは自分に対するものと違うと言う。 どうやらミキは発信履歴と着信履歴を間違えて、安男に電話するつもりがオダに電話していたようだ。そして遺言と思われていたメッセージは、ゴキブリ退治に疲れた、といった他愛もない話だったのだ。そして、疲れたミキはゴキブリ退治を諦めて寝る。。。イチゴ娘によれば就寝時はアロマキャンドルだ。そう火を使う。ん??? ボトル詰めしたスネークによれば、洗剤もサラダ油も似たようなボトルに入っていたという。 確かその日は地震があったはずだ。。。 !!!全てが一つにつながった!!! ミキはママレモンならぬファミリーピュアならぬ、何とサラダ油を部屋中に撒いていたのだ。そして、地震によりアロマキャンドルが倒れ、火事になってしまったのだった。家元は、ミキの天性のおっちょこちょいと不運な偶然の積み重ね、これこそがミキの死の真相だと結論づけた。 この家元の名推理は、仕事でミキを追いつめていたのではと自責の念に苦しんでいたオダを解放する内容だった。しかし、オダは一つだけ腑に落ちない点があるという。それは、ミキがウォークインクロゼットで発見されたという点だ。火事から逃げなきゃいけないのに窓のない場所にいたのは不自然だ。。。 この映画の凄さは、ここまでの推理がかなり完璧だったのにも関わらず、この後の明確になる事実によって、さらに完成度が高まることかと。 ここでミキの部屋に侵入したイチゴ娘から重大な事実が明らかにされる。問題のウォークインクロゼットにはファンレターが大事にしまってあったのだという。そう、、、家元がミキからもらった手紙には”命より大事な宝物”だと書かれた家元からのファンレター、どうやら彼女はそれを取りに行って逃げ遅れてしまったようだ。そして、スネーク情報によれば、あの日、大切な人へ贈るために手作りクッキーを作っていたらしいが、大切な人最有力候補の安男の誕生日はまだ先、そして、家元の誕生日が実はその翌日だったことが判明。 ビンゴ!ミキの死に一人関係していないように思われていた家元だったが、実は一番重要な立場として関係していたのだ。若くして事故死したなんていうのは哀しい話のはずなのに、こんなにも暖かい結論に結び付けるとは、、、凄すぎる。 と、ここでうまくまとめておけば良かったのに、、、この後が残念すぎる。ミキの顔出しについては、妙にイメージ通りだったので許せるんだけど、宍戸錠のあれはちょっと。。。 驚いたのはミキ役の酒井香奈子さんが実は女優じゃなくて声優だったということ。結構普通にアイドル顔なんですが、、、でも声優界では有名な人みたいですね。映画の最後で”バキュン!バキュン!”とかやってるから、”はきゅ〜ん”のきこうでんみさかと思ったよ。いや、顔も似てます。。。きこうでんみさは今やAV女優なんだよね。。。 まぁ、そんなわけで、かなり楽しめた映画でした。 ・キサラギ@映画生活
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何だこれは? でもなんかいいんです☆
全く予備知識なしで観ました。これが災いしたのでしょうか。オープニングの曲も映像もノリノリで、ものすごく期待高まりました。前半はなるほど、こういうノリか... ん? こんなもんなの?と思いながら観てた...
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