出光興産創業者の出光佐三をモデルにした企業経済ドラマ
終戦のどん底の中で1000人もの店員をクビにせず、欧米の石油利権と戦った男の生き様はかっこよかった。
まあ見方によっては単なる根性論物語ともいえるんだけど、終戦からの復興なんて根性なきゃ無理でしょとも思う。
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(ぴあ映画性活より)
終戦直後の絶望に包まれた焼け跡の東京で、石油販売業を立て直そうとする会社経営者、国岡鐡造。社員を鼓舞して、誰のクビも切ることなく苦境を乗り切り、彼は販売網を拡大していく。やがてそんな鐡造をアメリカやイギリスの石油資本は警戒するようになり……
海賊とよばれた男|映画情報のぴあ映画生活
モデルは出光興産創業者の出光佐三
映画の主人公は国岡商店の社長、国岡鐡造。
士魂商才を念に、石炭主流の世の中において誰よりも早く石油の時代が来ると信じた男だ。終戦の中、1000人という社員をクビにせず、やれることをやって、それでもダメだったらみんなで乞食をしようという生き様はかっこよすぎだ。まあ独身だったしなぁw
この国岡鐡造のモデルは冒頭でも書いた通り、出光興産創業者の出光佐三氏で、士魂商才もこの人の考え方だった模様。
出光興産サイトにその辺の話も出ていて興味深いです。
www.idemitsu.co.jp
パトロン日田重太郎は実名での登場
国岡鐡造の支援者で返済不要の資金を提供していた日田重太郎という人物。近藤正臣さんが演じてたんだけど、この人は気前よすぎだし、さすがに実在しない登場人物、非実在おっさんやろと思ってたら、なんとこの人は実在しただけでなく実名での登場でした。
先に書いた国岡のそれでもダメだったらみんなで乞食をしようという考えもこの日田のセリフのパクリだしなぁ。実はこのオッサンが一番かっけえのかな。
国岡は日田から資金提供を受けたものの、失敗の連続でほぼすべてを使い切ってしまったんだけど、日田さん使ってない家を売却して追加資金入れてくれた。ぐう聖かよw
その追加資金が功を奏し、海上で漁師たちに油を売るというビジネスを成功させた国岡。陸地だと縄張りの関係で商売できない相手でも海上ならOKという謎理論で会社の業績を伸ばしてた。盲点をついたビジネス展開は参考になるよね。
終戦の日本が世界に一矢報いた日章丸事件
映画のクライマックスは日章丸事件。実際にあった事件で、国岡が秘密裏にタンカーを送り込んで大英帝国に経済封鎖されたイランから石油を買い付けた事件です。
当時世界の石油利権を牛耳っていた大英帝国のすきを突いてイランから直接石油を買い付けるなんてのは誰も思いつかないし、めっちゃ無理ゲーだったんだけど、これぞ士魂商才の魂だね。終戦の日本が世界に一矢報いたという意味では痛快だね。
あと堤真一が演じたタンカー船長がこれまたかっけえんだ。船員には出港まで本当の行き先を告げず、出港後にイラン行くぞーとか言いやがったのは鬼畜だったけどw 俺が船員だったら怒り狂うわw
この事件についても出光興産のサイトに載っています。
ユキのエピソードは胸糞だった
国岡の最初の奥さんとして登場したユキ。綾瀬はるかが演じたんだけど、子宝に恵まれず、時代が時代だけに結構大変な思いをしていたみたい。
それでも国岡は子どもなんかいなくても構わんって感じでユキを愛し続けたんだけど、なんか実家に帰っちゃったんだよね。身を引いたってやつ。
これがなんつーか衝撃で、いやいや結局は連れ戻しに行くんだろとか思ったりしたんだけど、マジでそのまま別れちゃった。
うわあ、こんな悲しい役に綾瀬はるか使うのか。綾瀬はるかの無駄遣いやんけ、と思ってたら最後にとってつけたかのようなエピソードをねじ込んできやがった。
どうもユキは国岡と別れた後も独身を貫き、国岡商店の新聞記事をスクラップして一人見守っていたとかいう話。しかもユキ死んでから国岡がそれを知るという時既に遅し感がなぁ。
美談風に持ってきたけど、これ胸糞じゃねえの?
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