★★★★☆
付録はガリレオが作った世界初の
天体望遠鏡のレプリカ。レプリカといってもレンズ倍率はガリレオのと同じなので同じように見えるはず。あ、”はず”じゃなくて実際ちゃんと見えました。月のクレーターばっちり。木星はオレンジ色の丸い形が見えてちょっと感動。説明では木星の衛星イオとか
エウロパとかが見えるとあったんですが、残念ながら見えませんでした。周りがちょっと明るいからかなぁ。それから土星の輪も何とか見えるらしいですが、やはり見えなかったです。つーか、土星だったのかどうかも怪しいんだけど。。。
月観測で実感したのは、前に
Vol.11で作ったニュートン式よりも倍率は高いこと。クレーターがより鮮明にはっきりと見えて感動しました。それから付属の接眼レンズを付け替えることで
ケプラー式にも変えることができ、ニュートン式は成立像で視野が狭く、
ケプラー式は倒立像で視野が広い、という特徴が目で見て実感できます。ニュートン式と合わせて望遠鏡の仕組みを理解するいい教材です。ただレンズだけでなく、レンズ周りのパーツも一式余分につけてくれると切り替えが楽だと思った。
作り方はニュートン式の時よりは簡単だったかな。まぁ、構造自体が簡単だからね。鏡筒は例によって厚紙を丸めるんだけど、これを最後にのりで貼り付けるのがやや難しい。ここも両面テープの方がキレイにできたんじゃないかなぁ。。。
(Amazon.co.jpより 出版社/著者からの内容紹介)
世界初の天体望遠鏡で、17世紀の宇宙をのぞこう! 約400年前、自作の望遠鏡で宇宙をのぞいたガリレオは、月のクレーターや木星の衛星、金星の満ち欠けなどを発見し、それまでの宇宙観を大きく覆しました。19号のふろくは、そのガリレオの望遠鏡のレプリカ(※)。月のクレーターはもちろん、ガリレオ衛星や土星の環なども観測できる本格的な望遠鏡です。※当時のレンズの曲率と倍率を再現。ペットボトルに取り付けられるので、三脚がなくてもすぐに星を観測できます。
本誌ではまず女優の
中嶋朋子と
国立天文台の
渡部潤一氏の対談。なぜ
中嶋朋子?と思ったが、小さい頃から科学好きだったとのことでなかなか素朴でいい質問を出す。渡部氏の回答も明快で楽しめた。渡部氏によれば天文学者の99.9パーセントが宇宙人の存在を信じているという。宇宙には1000億もの星があって、太陽に似た星もたくさんある。地球が特別なはずはない。
地球型惑星が見つかれば宇宙人も見つかる可能性が高いとのこと。ただ、
地球型惑星の発見はまだまだ困難らしい。現在の技術は東京から富士山頂の豆電球を発見できるレベルだが、豆電球の周りを飛ぶ蚊の種類を識別するレベルまでいかないとダメなんだと。うーん、そりゃ大変だわ。
続いてガリレオの功績について辿った記事。世界初の
天体望遠鏡を作り、あの『
星界の報告』で衝撃を与えた一連の流れが分かる。ガリレオの天体観測スケッチがいくつも載っていて、特に木星のスケッチには日を追うごとの4つの衛星(イオ、
エウロパ、ガニメデ、カリスト)の動きが書かれていてなかなか興味深い。
宇宙観史を追う記事があったが、
サイモン・シンの『
ビッグバン宇宙論』を思い出した。絵と写真を駆使して超コンパクトにまとめてあり、非情に分かりやすかった。
★2008/07/03追記
昨日、木星がいつもより明るく見えていたので、これはチャーンス!とばかりに付録の望遠鏡で見たところ、、、見えました!木星の衛星!本当に小さな点々でしたが、木星に対してほぼ一直線に並ぶように、3つの小さな点が見えました。感動!
自分は見えるかもって意識して、注意深く見てやっと見つけたんだけど、ガリレオは事前にそんな知識がなかったのによく見つけたなぁ、と関心してしまいました。