ザキレポ

ネタバレ上等ブログ

2009-01-01から1年間の記事一覧

シュガーダーク 埋められた闇と少女

『涼宮ハルヒの憂鬱』以来6年ぶりの角川スニーカー大賞受賞作ということで手にしてみた。とにかく暗い、、、そしてファンタジーっぽい、ちょっと苦手な分野だなぁ。。。というのが第1印象。実際読んでみたらハルヒで受けたような衝撃はなく、正直、これが…

Sweet Rain 死神の精度

伊坂幸太郎『死神の精度』の映画化作品。原作の雰囲気をうまく映画化できていると思った。特に金城武の死神役は絶妙。”ミュージック”をこよなく愛し、「君は死ぬことについてどう思う?」と問いかける天然でとぼけた死神をうまく演じている。対するヒロイン…

ほぼ日手帳公式ガイドブック あなたといっしょに、手帳が育つ。

今年からほぼ日手帳を使うことにしたので、とりあえず大幅リニューアルが刊行された2009年版のガイドブックを読んでみた。多くの有名人や一般の人によるほぼ日手帳の使い方が紹介されていて、まぁ、他人の手帳の使い方を見るのも面白いが、あまり参考に…

疑心―隠蔽捜査3

今野敏の隠蔽捜査シリーズ第3弾。竜崎の強烈なキャラクターが今作でも爆発。より大きな舞台で大活躍する。主人公は警察庁官僚の竜崎。警察庁長官官房総務課長というエリートコースを歩んでいた竜崎だったが、第1作で息子の不祥事(ヘロイン吸引)により警…

数学ガール ゲーデルの不完全性定理

待ちに待ったシリーズ第3弾。オイラー、フェルマーに続いて取り上げられるのはゲーデル。イニシャルがE、F、Gと続いているのは偶然らしい。著者がブログにそう書いていた。過去2作のレビューはこちら 第1作 数学ガール - zakky's report 第2作 数学ガー…

デトロイト・メタル・シティ

予想以上に楽しめた。根岸、いや、ヨハネ・クラウザーII世役の松山ケンイチがとにかくハマリすぎ。根岸のキモさとクラウザーの変人さの二重人格っぷりが見事に表現されている。つーか、松山ケンイチってスゴイかも。DMCの他の2人も原作の雰囲気どおりで…

絶対学力―「9歳の壁」をどう突破していくか?

知る人ぞ知る「どんぐり倶楽部」の糸山泰造氏の教育書。受験対策本ではないので要注意。本書の対象は低学年の子供を持つ親だが、中学受験の対策本ではなく、あくまでも教育指南書的な位置付け。一応中学受験対策にも言及しているが、基本的には中学受験には…

ザ・万歩計

『鴨川ホルモー』『鹿男あをによし』でお馴染みの万城目学氏のエッセイ集。特定雑誌の連載ではなく、いろんなところに掲載されたエッセイをかき集めた形のようだ。実はこの本、かなり前からチェックしていたんだけど、万城目氏の独特の文体って小説でこそ発…

「楽勉力」で子どもは活きる!

親力メールマガジンの親野智可等(おやのちから)氏の著書。子どもの知識を無理せず楽に伸ばすアイディアを多数披露。実際にどうやって使うのかといった運用方法を交えながら説明しているので、実践しやすいと思う。ただ、個人的にはすでに知っている話ばか…

笑って合格する!「中学受験」必勝法

四谷大塚の桜蔭特別コースを受け持つカリスマ国語講師の本。中学受験が空前のブームとなった今、その対策本も多数存在し、実に千差万別だ。本来受験者一人一人の特徴や個性から決して画一的にできないはずの中学受験対策だが、一部の成功例がすべてに適用で…

告白

湊かなえのデビュー作にして2009年本屋大賞受賞作品。期待が大きかったのにそれ以上に楽しめた作品。これでデビュー作というのが本当にすごい。次が続くことを祈る。中学生が担任女性教師の娘を殺してしまう事件を通し、その関係者の告白だけで進んでい…

夜は短し歩けよ乙女

『読書メーター - あなたの読書量をグラフで記録・管理』で2009年上半期にもっとも読まれたとかって記事になっててちょっと読んでみた。「命短し恋せよ乙女」から捩ったタイトルがとてもキャッチー(死語かな?汗)で、後述するがネーミングセンスが個人…

4TEEN

続編『6TEEN』が近々出るということで、やっと読んだ石田衣良の直木賞受賞作。ストーリーは至って単純で、下町月島を舞台にしたテツロー、ジュン、ダイ、ナオトの4人の14歳の友情ストーリーといったところか。何となく『TUGUMI(つぐみ)』の少年版ってイメ…

「R25」のつくりかた

2004年7月1日、リクルートが誇る超有名フリーマガジン「R25http://r25.jp/>」が本創刊を迎えた。あれからまだ5年しか経っていないのが少し意外。創刊直後は品薄状態が続き、ちょっとした社会現象にまで発展したと記憶している。自分は当時渋谷に勤…

Newton (ニュートン) 2009年 05月号

巻頭の”時間”に関する特集に惹かれた。「時間」とは何か、、、 うーん、そんな真剣に問われても、、、と普通の人は思うんだけど、天才ってのはやっぱりどこか違う。とにかく当たり前と思えることを真剣に真面目に考え抜く。そして凡人には理解できない境地に…

ドコモとau

もう5年も前の本なのであまり期待せずに読んだが、携帯電話業界の歴史本という感じでは楽しめた。通信業界の圧倒的王者ドコモ、そしてそれを追うau。この両者の戦いの歴史をプロジェクトX風に綴っている。今はソフトバンクモバイル(本書発売時はボーダ…

Hot Pepper ミラクルストーリー

またまたリクルート本。今や誰もが知るリクルートの無料クーポンマガジン Hot PepperHot Pepper ホットペッパー フリーマガジンかなりセンセーショナルな登場だったと記憶している。これが出てきた当初は無料でクーポン配るだけの雑誌って儲かるのかな? と…

リクルートのDNA―起業家精神とは何か

今や人材輩出企業として名高いリクルート。そのリクルートの創業者である江副浩正氏が同社について語っていく中で企業家精神の本質に迫っていく。その内容は同社の企業風土や創業からのあゆみ、そして失敗事例にまで及んでいる。さらに松下幸之助や本田宗一…

この私が合格させる!4年生・5年生編―中学受験マザーズの超リアル奮戦記

『この私が合格させる!―中学受験マザーズの超リアル奮戦記』の続編。 といっても6年生時代がメインだった前作に対して今作は4年生・5年生編ということで、時系列的にはこちらが先。 前作では描かれていなかった風子と花夫が中学受験を決意した経緯が描か…

この私が合格させる! 中学受験マザーズの超リアル奮戦記

いやぁ、面白かった。一気に読んだ。中学受験本って初めて読んだが、こんなに楽しいものだとは。。。 十年来の親友という母親二人による中学受験体験記で、人気ブログの書籍化らしい。目指す学校も利用した塾も、そして受験勉強の開始時期すら違うそれぞれの…

涼宮ハルヒの消失

ちょ、これはスゴイ。。。 過去3作『涼宮ハルヒの憂鬱』『涼宮ハルヒの溜息』『涼宮ハルヒの退屈』は全てこの作品のためにあったと言っても過言じゃないくらい、ものすごいレベル。 これまでの出来事やキャラ設定などの積み重ねを余すところなく利用しつく…

モダンタイムス

伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』以来の長編小説。そして『魔王』の続編。 あとがきによると『ゴールデンスランバー』とほぼ同時期の執筆のため、雰囲気もかなり似ているという。確かにそう思う。どこかリアルで理不尽なところとか。 本作品は週刊モーニ…

涼宮ハルヒの退屈

第1作『涼宮ハルヒの憂鬱』と第2作『涼宮ハルヒの溜息』の間のSOS団の日常を描いている。表題作「涼宮ハルヒの退屈」他、「笹の葉ラプソディ」「ミステリックサイン」「孤島症候群」の計4本+プロローグの短編集となっている。 まぁ、普通にドタバタ学…

警官の紋章

『笑う警官』『警察庁から来た男』に続く佐々木穣の道警シリーズ第3弾。シリーズ過去2作同様、複数の捜査が同時進行し、徐々に一つの巨大な腐敗へと収束していく。その事実は第1作『笑う警官』の結末はただの入り口に過ぎなかったことを明らかにする。 ち…

魔王

久々の伊坂作品。昨年秋に出た『モダンタイムス』が本作品の続編になってるらしいのでちょっと読んでみた。 念じたことを他人に喋らせたり、10分の1以上の確率の勝負に負けないなどといった、ちょっと微妙な能力を巡る話。かと思いきや、もっと奥が深いス…

警察庁から来た男

佐々木譲の道警シリーズ第二弾。 今回は警察庁の監察官が道警に乗り込んでくる話。そしてそこから道警の裏にはびこる暴力団との癒着が浮かび上がってくる。話は少し突拍子もないが、ストーリー展開が絶妙で前作以上のノンストップストーリーに仕上がっている…

非正規レジスタンス―池袋ウエストゲートパーク8

石田衣良池袋ウエストゲートパークシリーズ第8弾。 前作『Gボーイズ冬戦争―池袋ウエストゲートパーク〈7〉』を読んだのは2年前。ちょっと記憶が曖昧なんだけど、今回もシリーズをブレさせず、なかなかの面白ネタを上手く仕上げている感じがした。 今作のテ…

涼宮ハルヒの溜息

ハルヒシリーズ、さっそく2作目。。。やべぇ、かなりハマった。。。 今回は前作『涼宮ハルヒの憂鬱』から半年ほど経過した秋、文化祭の話。いや、文化祭の準備の話か。今回のSOS団はハルヒの思いつきにより文化祭で自主制作映画を上映することになる。そ…

涼宮ハルヒの憂鬱

つ、ついに、、、ライトノベルに手を出してしまった。渋谷のブックオフでライトノベル150円均一セールなんてやってたもんだからつい、、、(汗) 今までも目にする機会はあったんだけど、萌え系=くだらん、けしからん、って感じで避けてた。が、ちょっと…

東京島

32人が無人島に漂着するサバイバルストーリー。これだけならなんてことない普通の話なんだけど、この32人のうち女性がたった1人という設定が興味を引く。 実はこれは実際に昭和19年に起きたアナタハン事件がモチーフになっており、この事件では1名多…