予備知識なしに見たら思いのほか楽しめた。
最初の設定から見事にだまされ、終盤になって全貌が見えてくるとなるほど、、、と。妻の反応とか最初はこれ絶対説明つかねーだろ、と思ったのに見事に説明つけてくれたなぁ。
なんとなくマット・デイモンの『ボーン・シリーズ』を思い出しました。
参考→ボーン・アルティメイタム - zakky's report
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(シネマトゥデイより)
ベルリンで交通事故に遭ったマーティン・ハリス(リーアム・ニーソン)が意識を取り戻すと、妻が自分のことを忘れ、見知らぬ男(エイダン・クイン)が自分に成り済ましていた。異国の地で身元を証明する手だてがない中、彼は訳も分からぬまま何者かに命を狙われる羽目に。タクシー運転手ジーナ(ダイアン・クルーガー)の協力を得て、マーティンは真相究明に乗り出すが……。
http://www.cinematoday.jp/movie/T0009904
自分が自分であることの証明の難しさ
いやぁ、最初はこんなむちゃくちゃな設定どう説明つけんのよ、と心配になる展開でした。
交通事故に巻き込まれて4日間の昏睡から目覚めた主人公マーティン・ハリス(リーアム・ニーソン)。記憶が混乱する中、辛うじて思い出したのは学会に出るために妻と一緒にドイツに来たということ。んで、学会の会場に行ってみたら妻のリザは自分を知らんというし、それどころかマーティン・ハリスという別人がいて、リザはその男が自分の夫だという始末。
パスポート、免許証、夫婦の写真、そして自分が働く大学のホームページのプロフィール写真までもがすりかえられ、唯一自分の存在を証明できるというのが同僚のコール博士。しかし、コール博士は留守電で連絡取れず。
最初は自分の証明がそれしかないってのはダメすぎんだろ、と思ったけど、今みたいな超情報化社会だと生身の人間の主張よりも、パスポートや免許証といった情報の方が優先されるからね。やはり個人情報保護ってのは必要なんだよなぁ。
暗殺者登場ではめられてることを確信したマーティン
情報を乗っ取られて自身の証明ができなくなったマーティン。もしかして自分はマーティンじゃないのかも、、、と自信がぐらついてくる。
過去に読んだ本や実際に会ったことが影響してその人物が自分だと錯覚するようなこともある、とかって医師も言うし、何よりも自分になりすましている男が自分とほぼ同等の記憶を持ってるような感じ。どんなに自分しか知らないことを言っても、それとまったく同じ記憶を持っている。これはぐらつくわ。
病院に戻り、やっぱり自分がおかしいだけなんだろうか、と思いながらMRI検査を受けてたら暗殺者登場! うわー、医師と看護師が瞬殺された。自らも殺されかけたマーティンはやはり自分は何かの陰謀に巻き込まれていることを確信する。あーあ、放置しとけばマーティンであることを放棄してたかもしれないのに。
暗殺者から命からがら逃げ延びたマーティンは殺された看護師が少し前に紹介してくれた老探偵ユルゲンを頼るんだが、東ドイツ秘密警察シュタージの元メンバーという結構な大物でした。なんであの看護師と接点があったんあろう???
ありがちなスパイ物ストーリーに
ユルゲンを頼りつつ、もう一人のキーパーソン、ジーナ(ダイアン・クルーガー)にも接触するマーティン。ジーナは例の交通事故に遭った時に乗っていたタクシーの運転手です。最初の事故のシーンで、運転手が女性ってのに少し違和感があったんだけどストーリー上、必要な設定だったわけですね。
ユルゲンはさすがは元シュタージの諜報員ってだけあって、いろんな伝を使って事件の核心に近づいていく。その過程でマーティンの同僚であるコール博士とも接触したんだけど、どうやらこれは地雷でした。コール博士は成功率100%の暗殺集団「セクション15」のボスでした。それを悟ったユルゲンはセクション15から逃げ延びることは不可能と青酸カリで潔い自決。
一方、マーティンはユルゲンのおかげでパスポートなどの自らを証明するアイテムを取り戻すことに成功するも、コールと暗殺者に捕まり殺されかける。ここにジーナが間一髪かけつける。銃撃をうけながらも暗殺者を轢き殺し、さらにはコールが乗ってた車を押し出して殺すジーナ。何気に一番強いのはジーナじゃねーかw よく考えたらその前にも暗殺者一人殺してっからね。
ここですべてのからくりが発覚。結局はマーティン自信も暗殺者集団セクション15の一員、しかも凄腕殺し屋だったというオチ。妻だと思ってたリザもセクション15の一員で妻ではなく妻役だったという。ここ最近のマーティンの言動の不審さから交通事故に見せかけて殺し、マーティン訳は別の男に切り替えた、というのがからくりでした。
しかし、マーティンは一命を取り留めたため所属組織から命を狙われることになったというスパイ物としてはありがちなパターンに。よく考えるとマーティンが助ったのもジーナの手際のよさのおかげであって、やっぱジーナが最強だったか。
すべてを帳消しにしてハッピーエンドw
ジーナに諭され、自らが企画したブレスラー博士暗殺計画を阻止するため動き出したマーティン。成功率100%の暗殺者集団セクション15もジーナにかかったら壊滅待ったナシw
最後は得意の身分証偽造でマーティンははヘンリー・テイラー、ジーナはクラウディア・テイラーのパスポートを持って旅立ちました。マーティンも金のために何人も殺してきた暗殺者なんだけど、なんか帳消しになってるねw
命が助かったブレスラー博士だけど、彼はとてもいい人で巨万の富が得られる自らの研究成果を無償で世界に提供することを発表してました。これまでの言動とかを振り返ってもブレスラー博士はとってもいい人なんですよ。こんな人を金のために殺そうとしてた鬼畜マーティンがダイアン・クルーガーを奥さんにして何事もなかったかのように幸せになるとか、超ハッピーエンドじゃねーかよ。おい。
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