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zakky's report

ネタバレ上等ブログ

 

PRIDE(プライド)

小説-石田衣良

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石田衣良池袋ウエストゲートパークシリーズも今作でとうとう第10弾。個人的にこれほど飽きないシリーズは珍しい。

今回はモバイル機器、自転車、地下アイドル、ワンボックスカーレイプ、若年ホームレス自立支援施設、といった時事ネタを扱っている。なんか過去に似たような話があったような、なかったような、、、 まぁ、サラッと読んでスカッとする娯楽作品という感じで、気軽に読めていいと思う。サルと前作『ドラゴン・ティアーズ──龍涙』にて養子縁組でマコトの妹になったクーが出てこなかったのが残念。サルはともかくクーはこのまま出てこない可能性もあるな。そういうの結構多いんで。

シリーズの過去のレビューはこちら
第7弾 非正規レジスタンス―池袋ウエストゲートパーク8 - zakky's report (試験中)
第8弾 Gボーイズ冬戦争―池袋ウエストゲートパーク7 - zakky's report (試験中)
第9弾 ドラゴン・ティアーズ 龍涙 - zakky's report


(「BOOK」データベースより)
マコト、恋に落ちる。ちぎれたネックレスの美女が池袋に現れた。かつてレイプ被害にあいながら力強く再生しようとする彼女の強靭な魂に魅かれていくマコトとタカシ。

1.データBOXの蜘蛛
中堅ネット企業ライフゲートの研究開発部長松永がスマートフォンを落とし、それをネタにゆすられる。タカシを通じて松永の依頼を受けたマコトは取り引き現場についていき、今後のユスリをさせないためにタカシとGボーイズを使ってキッチリ追い込みをかける。簡単に終わると思ったが、松永のスマートフォンには愛人オリエの写真が入っており、犯人グループの一人がオリエの家に侵入してしまう。オリエから松永に連絡が入り、急行して事なきを得たが、はっきり言って、この話は一体何? 携帯電話・スマフォにデータを入れてると危険だよ、って話らしいが、正直よく分からんかった。。。

2.鬼子母子ランダウ
不況とエコで注目を浴びる自転車にまつわる話。サッカーUー16日本代表候補にも選ばれるほどの少年が自転車に轢き逃げされ、選手生命に影響するほどの重傷を負う。姉ナナの依頼でマコトが犯人捜しを。手掛かりは白いピストバイクということだけで苦戦するが、ナナのリップクリームをヒントにフレームカラーの塗り替えの可能性に気づき、ついに犯人を突き止める。たかが自転車といえども、相手が怪我を負えばそれなりの補償をしなければならなくなる。ちなみにあの氷の王タカシがナナに惚れるという話も盛り込まれていて、こちらも結構楽しめた。

3.北口アイドル・アンダーグラウンド
何者かに嫌がらせを受けている池袋の地下アイドル、イナミがマコトにボディガードを依頼する。最初は過激なファンによるストーカー行為かと思われたが、イナミの人気に嫉妬した別の地下アイドルによるものだった。男同士のいざこざは瞬間的な暴力にあらわれるが、女同士だと継続的な意地悪という形で放射されるという話にちょっと納得。特にアイドルを目指すような女の子は自尊心と嫉妬心が強そうなので余計怖い。

4.PRIDE
若者向けのホームレス自立支援施設HOPを隠れ蓑に生活保護費を搾取する若き弁護士。ワンボックスカーでレイプを繰り返す四人組、広域指名手配犯B13号。一見何の関わりもなさげな2つ話が1つに重なる。三年前にB13号にレイプされて依頼、B13号を追い続けてきたリンがマコトを頼る。それまで無関係と思っていたHOPとB13号が一つに重なったとき、再びリンが襲われてしまう。そんな絶望的な中でもリンはマコトに気丈なメッセージを送る。マコトはリンから「最悪の経験に傷ついて、自分を呪い、何もできなくなった人間が、自分の一番深いところから育てる力」こそが真のプライドだということを教わる。


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